読書タイム
No.18
悪あがきのすすめ
−あきらめない へこたれない 自分を貫き通す秘訣とは−

 書名 : 悪あがきのすすめ
著者 : 辛淑玉
出版社 : 岩波書店(岩波新書)
発行日: <第1刷>2007年6月20日
価格 : 700円+消費税
頁数 : 208頁


【はじめに】
  中堅クラスの書店なら、どこでも扱っている岩波新書。その中で、もし本書を見かけられたら、
 とりあえず手にとって最初の数ページを読んで欲しいと思います。そこにはたとえば、次のような
 フレーズが並んでいます。

  「悪いことをしないで生きられるほど、私は悪党ではありません。」
  「私は、「現代の悪」とは、ちょっとした手抜きとか、見て見ぬフリをすることだと思っている。」
  「強者は善人のフリをし、弱者は悪人とされてゆく。」
  「「がんばる弱者」を誉めることは、「がんばれない弱者」を見捨てるための言い訳に過ぎない」
  「悪あがきする悪人たちの中にこそ、弱者の真の友人はその存在を輝かせているはずなのだ。」

  こんな言葉を魅力的と感じる人なら、きっと読んで後悔しない本だと思います。続きは是非
 買って読んでください。

【内容紹介】
 1.悪人礼賛!
 2.私の悪あがき人生
 3.悪あがきは孤立しない
 4.泣き寝入りをのりこえて
 5.悪あがきにもコツがある
 6.真剣に、そして一緒に楽しんで


【対リストラで悪あがき】
  NECエレクトロニクスはリストラの最中です。08年2月末の早期退職優遇制度募集締め切りを
 もって、第一段階は終了しました。4月以降は地方基地統合による新会社の発足があり、夏以降
 はNECファブサーブ社員の配属決定があります。そして1年後のファブサーブ社閉鎖と特別転進
 支援制度の募集も。

  おそらく08年度も数百人規模の退職者が見込まれているのでしょう。でも、もしあなたが不幸にも
 リストラのターゲットになってしまい、それでも何とか今の会社で働き続けたいと願うのでしたら、
 本書の第4章の「泣き寝入りをのりこえて(80〜91ページ)」を読んでみてください。会社のリストラ
 に抗した例が載っています。 その上で、どうかこのHPのリストラコーナーの記事もご覧になって、
 会社に残る方法を見出していただきたいと思います。悪あがきの真髄は、とにかく諦めないことに
 あるのだと本書は教えてくれています。

  そして私は、そんな方々とともに悪あがきをする「悪人」でありたいと思っています。


【著者紹介】
 辛淑玉(しん・すご)
 1959年東京生まれ
 香科舎代表、人材育成コンサルタント

NEC関連労働者ネットワーク

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