ELリストラニュース 第5号

 

NFASで転籍拒否者に退職強要(1)


2008年9月17日        

NEC&関連労働者ネットワーク

 

転籍拒否者に対する退職強要と報復人事が発覚

 

 

NECファブサーブは昨年、社内の一部門を切り離し、NECグループ外の会社に譲渡する決定をしまし

た。それにともない、部門の従業員は全員NFASからの移籍を通知されました。この部門に所属していた

Aさんは、「NECが好きでNECに入社したのに、NECエレクトロニクスに分社され、NFASに分社されて

ここまで来た。しかし今度ばかりはNECとは関係の無い会社への移籍であり、受ける訳には行かない。

仕事の内容は変わっても良いから、とにかくNECグループ内で働きたい」と考え、たった一人で移籍を

拒否しました。

ところがそのようなAさんに対し、昨年11月末、当時の事業部長は「移籍に同意しない場合には自己

都合退職をしてもらい、会社が提示する再就職先に自分で就職活動を行ってもらう。」と、移籍か退職かの

二者択一を迫りました。法律上、他社への移籍には本人の同意が必要であり、移籍の拒否は可能です。

したがって拒否した者は退職であるというこの発言は、まさに退職強要そのものであると言えます。Aさんは

NECエレクトロニクス労働組合にも相談しましたが、状況はまったく好転しませんでした。そしてその後の

3ヶ月間、Aさんは実に6回も面接に呼び出され、その中で「NECグループに残っても会社に貢献できるだ

けの能力、スキルがあるのか?」と問い詰められたりしました。

こうして繰り返された退職勧奨を、Aさんは強い意志で乗り切りました。ところが、現在もNFAS社員であ

るAさんに対し、会社は個人の座席やパソコンを与えず、業務分担表に名前を載せないと言う対応を取って

います。しかもAさんは、この4月から「キャリア開発プログラム」と言う名の転籍支援制度を受けさせられ、再就職支援会社に通っています。Aさんはここで、パソコンを叩いて就業先を探す毎日です。今年の上期に3回実施されたNFAS限定の人材公募も、どう言う訳かAさんは受ける権利を剥奪されていました。こうした一連の会社の差別的対応は、転籍を拒否したAさんに対する報復人事ではないかと疑われます。

NEC&関連労働者ネットワークは、Aさんが希望通りNECグループ内で働けるように支援して行きます。

 

 

 

<お願い>

NEC&関連労働者ネットワークは、職場における各種のお悩みのご相談に応じます。また、NECグル

ープで行われているリストラへの対抗策を皆様と共に考えます。お問い合わせの際は、リストラ110番

などを通じてご連絡くださいますようお願い申し上げます。

 

 

 

 

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